「備える」とは、現場で何を変えることなのか

― 調達・異物・可視化という実務の話 ―

前回のブログでは、
2026年は「備える企業」と「備えない企業」が分かれる年になる、
という話を書きました。

では、その「備える」とは、
実務の現場で何を変えることなのでしょうか。

今回は、
ススミルが実際の現場で向き合っている
調達・異物・可視化 という三つの視点から整理してみます。


調達|「信頼している」だけでは、止まる

調達の現場では、よくこんな言葉を耳にします。

・この原薬メーカーとは長い付き合いだから
・この担当者は、何かあっても対応してくれる
・これまで大きな問題は起きていない

これらは、決して間違いではありません。
ただし、それが唯一の判断軸になっている場合、
リスクは見えにくくなります。

本当に備えられている状態とは、

・代替先は、実在しているか
・品質・供給・価格の条件は、比較できる形になっているか
・「もしも」のとき、誰が何を判断するか決まっているか

こうした点が、
個人の頭の中ではなく、組織の中で共有されている状態です。


異物|「運が悪かった」で終わらせない

異物トラブルが起きたとき、
つい出てしまう言葉があります。

「今回は運が悪かったですね」

しかし、現場を見ていくと、
多くの場合、そこには再現性のある要因が存在します。

・どの工程で、どんな異物が入り得るのか
・検査は、どのタイミングで、何を見ているのか
・再発防止策は、具体的に変わったのか

これらが曖昧なままだと、
同じトラブルは、形を変えて繰り返されます。

備えるとは、
異物をゼロにすることではありません。
異物が起きたときに、説明できる状態をつくることです。


可視化|責めるためではなく、判断を早くするために

可視化という言葉に、
苦手意識を持つ方も少なくありません。

「監視されるのではないか」
「責任を問われるのではないか」

しかし、ススミルが考える可視化は、
その逆です。

・情報が一部の人に偏らない
・判断の前提が、誰でも確認できる
・緊急時でも、議論が感情論にならない

可視化とは、
責任追及のためではなく、判断速度を上げるためのものです。

そしてそれは、
属人的な頑張りを減らし、
現場を守ることにもつながります。


「備える」とは、冷たくなることではない

可視化。
感情を排する話に聞こえるかもしれません。

けれど実際は、その逆です。

・現場を疲弊させないため
・誰か一人に負担を集中させないため
・患者さんに影響が出ないようにするため

だからこそ、
情だけに頼らない仕組みが必要になる。

ススミルは、
「備えなさい」と言う会社ではありません。

「備えられる状態を、一緒につくる」
その役割を担っています。

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