今回は、Simon Sinek(サイモン・シネック)氏のTEDスピーチ「なぜからはじめよう」から、企業経営とデータ活用における重要な示唆について考察したいと思います。
■データ活用の本質的な問い
シネック氏が提唱する「ゴールデンサークル」は、企業活動における3つの重要な問いを示しています:
- What(何を):具体的な施策やデータ分析手法
- How(どうやって):分析アプローチや独自の手法
- Why(なぜ):データ活用の根本的な目的や信念
多くの企業が「どのデータを収集するか」「どう分析するか」という外側の問いから始めがちです。しかし、真に効果的なデータ活用は、「なぜそのデータが必要なのか」という本質的な問いから始まるべきではないでしょうか。
■私たちの気づき
シネック氏の「Why」の考え方に触れ、弊社のデータ活用アプローチを振り返ってみると、これまで「What(何を分析するか)」「How(どう分析するか)」に重点を置きすぎていた可能性があります。本質的な「Why(なぜその分析が必要か)」の部分について、より深く考える必要性を感じています。
■医薬品業界における「Why」の重要性
医薬品業界において、データ活用の「Why」は特に重要です。製造プロセスの最適化やサプライチェーンの強化といった「What」以前に、「なぜそれが必要なのか」という本質的な問いがあります。
それは例えば:
- 患者さんに安全で高品質な医薬品を確実に届けるため
- 医療現場のニーズにタイムリーに応えるため
- 持続可能な医療供給体制を構築するため
■戦略的データ活用への示唆
シネック氏の理論は、データ活用戦略においても重要な示唆を与えてくれます:
- 目的の明確化
- データ収集や分析の前に、その目的を明確にする
- 組織全体で目的を共有する
- 価値の創造
- 単なるデータ収集ではなく、価値創造を目指す
- 分析結果を実際の意思決定に活かす
- 共感の醸成
- データに基づく意思決定の重要性を組織内で共有
- ステークホルダーとの効果的なコミュニケーション
■今後の展望
弊社は、「なぜデータ活用が必要か」という本質的な問いを常に意識しながら、クライアント企業の持続的な成長をサポートしていきます。データ活用の目的を明確にし、それを組織全体で共有することで、より効果的な意思決定と価値創造を実現できると考えています。
「Why」を起点としたデータ活用。それは、より戦略的で持続可能なビジネス成長への道筋を示してくれるのではないでしょうか。
なぜから始めよう ― 優れたリーダーはいかに行動を奮い起こさせるか | サイモン・シネック | TEDxPugetSound
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