ススミルコンサルティング株式会社/SUSUMIRU

サプライチェーンのリスクを可視化し、強靭化をサポートする


🌸桜の開花予想が外れた2024年── データの限界と向き合うということ


この時期になると、テレビやニュースで「桜の開花予想」が話題にのぼります。
桜前線の南下とともに、私たちの心も少しずつ春に向かって歩き始める──そんな季節の風物詩です。

ところが、2024年の東京の開花予想は大きく外れました
気象庁をはじめとする各予測機関では「3月20日ごろの開花」と予想されていたにもかかわらず、
実際の開花日は3月29日。予想より9日も遅れたのです。


📊東京の開花日データから見える“変動”

ここ数年の東京の開花日を見てみると、以下のようになっています:

開花日備考
2021年3月14日過去最も早い開花の一つ
2022年3月20日ほぼ平年並み
2023年3月14日早咲き傾向継続
2024年3月29日予想より大幅に遅延
平年値3月24日長年の平均開花日

年ごとの変動幅が15日間以上にもなると、もはや“平年並み”という言葉がどれほど頼りになるのか、考え直す必要がありそうです。


🔍予測の限界と、私たちにできること

なぜ昨年は外れたのか?
専門家によれば、3月中旬以降の急な冷え込みや天候の不安定さが影響したとされています。
つまり、「これまでのデータ」や「平均値」だけでは予測しきれない“新しい変動”が起きているということ。

この出来事から私たちが学ぶべきことは、
「予測とは、あくまで仮説であり、現実とはズレる可能性がある」という前提を持つことです。


💡データに寄り添い、違和感に気づく力

私たちがコンサルティングで行っている「数値化」や「可視化」も、まさにこの桜の予測と同じプロセスです。

過去のデータを分析し、傾向を見出し、次の動きを先読みする。
それによってリスクを低減し、より良い意思決定をサポートする。

しかし、現場の感覚や空気の変化、「いつもと違う」という微細な兆しは、数値の中に現れにくいもの。
だからこそ、データだけでなく、感性や柔軟な視点も大切にする必要があります。


🌸桜と同じように、ビジネスの変化も読み解く

桜の開花を見守るように、ビジネスの変化も「兆し」を観察することが大切です。
早まるかもしれない、遅れるかもしれない。
だけど、それに気づき、対応し、調整できることが“変化に強い組織”をつくります。

桜の開花予想が外れたことも、単なる“ハズレ”ではなく、
「これからの予測や対応をどう進化させるか」のヒントをくれた出来事だったのではないでしょうか。


予測に頼りすぎない、でも予測を捨てない

数字は私たちを導く指標でありつつ、
ときにその数字にとらわれすぎて、“今、そこにある変化”を見落としてしまうこともあります。

今年の桜のように、「あれ? 今年はちょっと違うな」と気づく感性を持つこと。
その上で、数字と感性の両方を手にして歩んでいく。
それが、これからの時代の“予測との向き合い方”なのかもしれません。


変わりゆく季節のなかで、変わりゆく社会の兆しにも目を向けて。
桜の開花を見守るように、丁寧に未来を観察していきましょう。


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