防災の日に考える ― 子どもたちが教えてくれること

「防災はやらなければならない」と分かっていても、なかなか実行に移せない。
正直に言えば、私自身もその一人です。日常の忙しさに押され、防災はどうしても後回しになりがちです。

けれども、地域で活動していると気づかされることがあります。
それは「子どもたちの力が、大人を動かす」という事実です。

子どもたちが避難所を知る意味

避難所となる体育館を一番使っているのは小学生の子どもたちです。
だからこそ、彼らが避難所のことを知り、体験していくことには大きな意味があります。
それは「防災を学ぶ」だけではなく、「地域に防災を引き継いでいく」力になるからです。

大人も後押しされる

不思議なもので、子どもが真剣に取り組む姿は、大人をも変えていきます。
「自分もちゃんとやらなきゃ」と背中を押される。
子どもたちの小さな手が、地域の大人たちを動かし、防災を続ける力に変わっていくのです。

地域の力を高める先に

こうした積み重ねは、都市部では難しいと言われてきた「地域力の向上」にもつながっていきます。
子どもと大人が一緒になって防災を考えることで、地域の絆が深まり、非常時に発揮できる力が備わっていく。
その姿は、未来の安心につながる大切な財産です。

おわりに ― 企業リスクマネジメントにも通じること

防災の日にあらためて思うのは、子どもたちが持つ力の大きさです。
そして、その力に後押しされながら大人も動き出すことで、地域は強くなっていきます。

これは実は、企業のリスクマネジメントとも同じです。
組織の中で一人ひとりの小さな気づきや行動が、会社全体を支える力になっていく。
防災も、経営も、「続けていく仕組みづくり」こそが未来の力になると、私は感じています。