先日、日本イーライリリーの取り組みについてのニュースを読み、とても素晴らしいと感じました。
それは、「健康不安を理由に女性社員が辞めない職場づくり」というテーマのもと、体調の数値化を試みたことです。
女性営業職のリーダー育成を目指す業種横断プロジェクト「新世代エイジョカレッジ2024」において、日本イーライリリーの女性MRチームが審査員特別賞を受賞。
そのチームが取り組んだのが、「体調スコアカード」を使った上司と部下のコミュニケーションの実証実験でした。
体調を「見える化」することで生まれる対話
この体調スコアカードは、その日の体調や、1カ月間の心身の疲れを数値化できる仕組みになっています。
しかも、社内医師の監修のもと、営業部門の従業員93人(男性営業職・管理職も含む)が参加し、実際に上司と部下の1on1面談や不調時の同行前に活用されました。
体調というのは、目に見えず、感覚的なものになりがちです。
「なんとなく今日は調子が悪い」と思っても、それをどう伝えるかは難しい。
しかし、こうしてシンプルな指標で可視化することで、「伝えやすさ」が生まれたのですね。
数値化することで気づけること
体調を数値で表すのは難しいことですが、毎日記録することで「昨日との比較」ができるようになります。
さらに、気温や天候、業務内容との関係など、思いがけない要因が見えてくるかもしれません。
これはまさに、「データを蓄積し、パターンを見つける」というプロセスそのもの。
データ化することで、感覚だけでは見逃してしまう変化をキャッチし、適切な対策を考えることができるようになります。
私たちの取り組みと「可視化」の共通点
このニュースを読んで、私たちのコンサルティングで大切にしている「数値化・可視化」の考え方と通じるものを感じました。
私たちは、製薬業界のサプライチェーンに関するデータを収集・分析し、
✔ どのようなトレンドがあるのか?
✔ それが製薬会社や原薬メーカー、商社にどんな影響を与えるのか?
✔ 業務をより円滑にするためには、どの課題を解決すればよいのか?
といったことを、データをもとに解き明かす仕事をしています。
数字を活用し、見えないものを「見える化」する。
それによって、現場での意思決定がしやすくなる。
こうした考え方が、人材の働きやすさを支える取り組みにも応用できると感じました。
データを活用し、より良い未来を
イーライリリーのような企業の取り組みを見ていると、
「データを活用することで、職場環境の改善につながる」ということを改めて実感します。
数値化・可視化は、医薬品の供給だけでなく、働きやすさや組織づくりにも役立つ考え方。
今後も、データの力を活かし、より良い仕組みを考えていきたいと思います。
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